大型車のJ1939(SPN/FMI)の故障コード一覧
日野・いすゞ・ふそう・UDなどの大型車で使われるJ1939のコードです。SPNが「どの部位・どの値の話か」を表し、実際の不具合の種類は後ろに付くFMIで決まります。番号の意味はSAE J1939で共通ですが、しきい値や対応手順はメーカーごとに違うため、最終確認は各社の整備要領書で行ってください。全18件。考えられる原因と、現場で確認する順番の目安です。
FMI(故障の種類)の読み方
同じSPNでもFMIが変われば原因がまったく変わります。配線を疑うのか、実際の値を疑うのかは、ここで決まります。
- 0 / 16 値が規定より高い(16は中程度、0は重度)
- 1 / 18 値が規定より低い(18は中程度、1は重度)
- 2 値が不安定・断続的におかしい
- 3 電圧が高い、または電源側へ短絡 — 配線を疑う
- 4 電圧が低い、またはアース側へ短絡 — 配線を疑う
- 5 電流が低い、または断線
- 6 電流が高い、またはアースへ短絡
- 7 指示どおりに機械が動いていない — 固着を疑う
- 8 周波数・パルス幅が異常
- 9 更新が来ない(通信の異常)
- 10 値の変化の仕方が異常
- 11 原因不明
- 12 部品・ユニットの不良
- 13 校正・学習が必要
- 14 メーカー指定の特別な手順が必要
- 19 受信したネットワークデータが異常
- 31 条件が成立している(状態の通知)
まず3・4・5・6なら配線とコネクタから、0・1・16・18なら実際の値から、7なら機械的な固着から当たると早く進みます。
SPN 27 EGRバルブ位置【大型・J1939】
煤によるバルブの固着、ポジションセンサの不良、モーター・アクチュエータの不良、配線・コネクタの接触不良、清掃後の学習値…
SPN 100 エンジン油圧【大型・J1939】
実際の油圧低下(オイル量不足・オイルポンプ摩耗・メタルクリアランス過大)、油圧センサの不良、センサ配線の断線・短絡、オ…
SPN 102 過給圧(ブースト)【大型・J1939】
インタークーラー配管の抜け・クランプ緩み、ブーストセンサの不良・配線不良、ターボの性能低下、VNT固着、吸気系の詰まり…
SPN 110 エンジン冷却水温【大型・J1939】
実際のオーバーヒート(冷却水不足・ファン不良・ラジエーター詰まり)、水温センサの不良、配線の断線・短絡、サーモスタット…
SPN 157 コモンレール圧【大型・J1939】
燃料フィルタの詰まり、サプライポンプの能力低下、SCV(吸入調量弁)の不良、レール圧センサの不良、インジェクタのリター…
SPN 168 電源電圧(バッテリー)【大型・J1939】
オルタネータの発電不良、バッテリーの劣化(24V系は直列2個のうち片方だけ劣化することがある)、ベルトの滑り、端子・ア…
SPN 411 EGR差圧【大型・J1939】
差圧取り出し配管の煤詰まり、配管の抜け・折れ、差圧センサの不良、EGR通路・クーラーの詰まり、凝縮水の凍結(冬季)
SPN 629 ECU内部異常【大型・J1939】
ECU本体の内部故障、電源・アース不良による誤検出、ECUへの浸水・端子腐食、電圧低下、ジャンピングや溶接作業による電…
SPN 639 J1939通信(CAN)【大型・J1939】
CAN配線の断線・短絡、コネクタの水入り・接触不良、終端抵抗の異常、いずれかのユニットの不良でバス全体がダウン、後付け…
SPN 1761 尿素(AdBlue)タンク残量【大型・J1939】
尿素水の残量不足(補充忘れ)、タンク内レベルセンサの不良、センサ配線の断線・短絡、センサ部への結晶付着、尿素水の凍結(…
SPN 3216 SCR上流NOxセンサ【大型・J1939】
NOxセンサ素子の劣化、センサ配線・コネクタの不良(排気近くで熱害を受ける)、センサ制御ユニットの不良、排気漏れによる…
SPN 3226 SCR下流NOxセンサ【大型・J1939】
NOxセンサ素子の劣化、配線・コネクタの熱害、SCR触媒の性能低下で実際に下流のNOxが下がっていない、尿素噴射量の不…
SPN 3251 DPF差圧【大型・J1939】
差圧センサ配管の煤詰まり、DPFへの煤・灰分の堆積、差圧センサの不良、配管の抜け・破れ、DPF担体の割れ・溶損、凍結(…
SPN 3364 尿素(AdBlue)品質【大型・J1939】
規格外・希釈された尿素水、水や軽油の誤投入、長期保管・高温による変質、品質センサの不良、NOxセンサの誤検出
SPN 3719 DPF煤堆積率【大型・J1939】
短距離走行・アイドリング中心で自動再生が完了していない、再生途中でのエンジン停止の繰り返し、インジェクタ不調による煤の…
SPN 3936 DPFシステム【大型・J1939】
DPFシステム全体としての異常を示すため、単独では原因を特定できない、煤の過剰堆積、再生の失敗が続いている、関連センサ…
SPN 4094 SCR出力制限(インデュースメント)【大型・J1939】
尿素水の残量不足・品質不良が解消されていない、SCRシステムの異常が一定時間続いた、尿素噴射系の詰まり、NOxセンサの…
SPN 4334 尿素ドージング圧【大型・J1939】
尿素ポンプの圧力不足、配管・フィルタの結晶による詰まり、ドージングバルブの詰まり・固着、圧力センサの不良、配管ヒーター…
ほかの系統から調べる
このページは現場での点検の進め方をまとめた参考情報です。数値や手順は車種・年式で異なるため、作業前に必ず整備要領書・メーカー資料で確認してください。
最終更新: 2026-11-02